蠢蝦螽蟷昆蟲記

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マイマイ探索

1月3日
 元旦に引き続き,栃木でオサ掘り.
栃木の大河川でのミヤママイマイの分布を明らかにしたかったので,下流(真岡市付近)から上流(那須,日光)に向かって収集している.鬼怒川では氏家から塩谷周辺でミヤママイマイに変わっていくことが分かったので,今回は正月を利用し那珂川を中心に攻めることにした.

 茨城県守谷市では稀に緑色の色変わり個体が出現することが知られているが,那珂川周辺や私の出身である市貝町などでは緑色の個体の出現率が異様に高いと感じている.
私が思うに栃木南西部から茨木守谷の緑色個体は八溝山系要素なのではないかと考えているが,さらに上流の那須町や茨城県の那珂川流域の調査をしていないのでまだよく分からない.守谷市では鬼怒川と利根川の合流部で緑色が出るので不思議である.恐らく水戸周辺の那珂川でも色変わり個体が出るのでないだろうか.
とにかく,マイマイカブリはやめられない.集めれば集めるほど面白い虫である.

 今回の起点にしたのは旧馬頭町の周辺.昨年採集したポイントよりも20km程上流である.昨年のポイントでは緑色個体の出現率は20%くらいの割合だった.広大な湿地が広がっていて,かつ倒木が少ない場所はマイマイの大規模な集団越冬が見られる.越冬場所が限られているポイントの方が多くの個体を得やすいと思う.
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栗の木が数本あるがその奥は湿地とススキ原が広がっている.
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一見カラカラでしょぼい木だが,根元周辺は水分があるので,樹皮を剥がしてみると・・・
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この様にぎっしりと詰まっている.
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ミヤママイマイカブリ  Damaster blaptoides cyanostola Lewis, 1881
やはりこのポイントからは完全にミヤマになった.ヒメと比べると体系は細身で触角と足が長い.
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湿地の真ん中に忽然と崖が.これは・・・
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大きな集団越冬を当てた.合計で45頭が越冬していた.
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ここで採集できた個体数は84exsだった.うち14exsが綺麗な緑色だったので16%と,やはり高い割合であった.同崖からはルイスオオゴミムシ,スジアオゴミムシ,オオアトボシアオゴミムシ,ヨツボシゴミムシ,ミイデラゴミムシなども得られた.下部からはオオヨツボシゴミムシも出てきたが手鍬がヒットして粉々に.ゴミムシ的にも良い環境だった.

 続いて,那須町へ強行したが,標高を上げ過ぎて渓谷のような環境になってしまいマイマイ採集を断念.崖掘りでオレンジオサムシを得て帰路についた.
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オレンジオサムシ(キタアオオサムシ) Carabus insulicola kita
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たまにくすんだ色の個体も.


 今後は県北の福島県境と県西の群馬県境の個体も見てみたい.標高の高い山岳地帯は個体数が少ないので辛いが・・・まだまだ楽しめそう.
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by wriggle00 | 2013-01-08 16:54 | Carabidae