蠢蝦螽蟷昆蟲記

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淡道之穂之狭別島

2月18日
会社の研修の為,下阪する.
 研修終了後,大阪から六甲へ向かい神戸大学へ.神戸大では卒論発表直前でピリピリしていたが,楽しい時間を過ごせた.神戸大からW辺さん,I藤,F江と共にI藤宅へお邪魔し,軽く飲んだ.I藤が料理が上手いのは農大も神戸大も共通していた.

2月19日
 今回一番楽しみだった淡路島での採集日.生憎の天気であったが昼頃には回復しそうだったので決行.明石海峡大橋を渡り淡路島へと向かう.
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景色が良い所なのだろうが何も見えなかった.残念.
 淡路島に上陸すると,想像を絶する景色が.雪によって山々が白く見える.もっと暖かいイメージがあったので東北採集のトラウマが蘇る.
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照葉樹林が雪に覆われているのは中々見たことが無い風景だった.
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吹雪の中良さそうな崖を発見!関西初のオサ掘りである.
 崖の質も関東とは大分違うところが多い.砂礫の上に粗い黒土が覆っている感じだ.黒土の部分をそっと掘っていると,記念すべき関西の虫第一号が現れた.
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アワジヒメオサムシ Carabus japonicus awajiensis Imura, Dejima & Mizusawa, 1993.
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 この種は淡路島でも限られた地域にしか分布していないらしい.ヒメオサムシ種群自体が初採集なので非常に嬉しい.比較的容易に採集することができた.
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分布している山塊は限られているものの,個体数は多い模様.

 引き続き掘っていると大型のオサムシが現れた.オオオサムシである.ここのオオオサは青みが強い印象を受けたが,〆ると色が落ちてしまうらしい.
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オオオサムシ Carabus dehaanii dehaanii Chaudoir, 1848.
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 次に得られたのがヤコンオサムシ.関西虫屋にとっては「ああ,ヤコンか・・・」程度の虫なのだが,私は初採集.嬉しくないはずがない!こんな真っ黒で気品があるオサムシなのに!※一年後にはこの感情は消えているでしょう.
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ヤコンオサムシ Carabus yaconinus yaconinus Bates, 1873.

 オサムシ類が一通りお腹いっぱいになったところで今回のメインターゲットである,とあるゴミムシの採集に向かう.W辺さんとI藤は九州で崖をスウィーピングして大量に得ているらしく余裕の表情だ.到着したポイントは荒れた草地.こんなところに奴は本当にいるのだろうか.見た目は酷く乾燥している様な崖を掘るとプーゴミ(ホソクビゴミムシ)やニセコガシラアオ,ムナビロアトボシ等が犇めき合っている.こんな崖の条件が良いのだとか.
 乾いた崖を掘っていると若干ウエットな部分に隙間があり,ダンゴムシやムカデが詰まっている.この様な物件をいくつか覗いていると,お尻にかわいい模様のあるエリトラがちらっと見えた.
・・・やっと・・・逢えたね・・・
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ヒトツメアオゴミムシ Chlaenius deliciolus Bates, 1873.
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動きはけっこう素早い.油断していると隙間に潜りこんでしまう.
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 オオサカアオと同じような所で採集出来ると思っていたのだが全然違う.湿地の有無は本種には関係無い.オオヨツボシと同様に草地(オープンランド)を好む様だ.
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オオヨツボシゴミムシも同崖から多数得られた.

 新幹線の時間もあるので,日が暮れる前に駅へと送ってもらった.本当は2,3日採集したかったのだが予定があるため断念.来年からはこの様な素晴らしい所に行き放題だと考えるとわくわくが止まらない.
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by wriggle00 | 2013-02-20 18:33 | Carabidae