蠢蝦螽蟷昆蟲記

sawadaidae.exblog.jp

Debut work

論文が出ました.
学生時代の成果の集大成となるものです.

New species of Neoapenesia (Hymenoptera: Bethylidae) from Japan, with special remarks on female morphology and bionomics

材採集により得られたアリガタバチの1新種の記載,
生体情報に乏しいPristocerinaeの生態情報も含みます.
この寄生蜂はカミキリムシをホストとし,南西諸島に広く分布していることが分かりました.

論文を仕上げるにあたって筆者の未採集地サンプルの提供をいただいた槇原様,論文の校閲・指導をいただいた三田様,寺山様には感謝の言葉もありません.カミキリ屋だからこそ寄生蜂の魅力に引き込まれたのだと思う.アリガタバチだけではなく穿材性甲虫をホストとする全ての寄生蜂に材採集は有効であると言え,そのサンプルを材箱の中で腐らせることは非常に勿体ない.


種小名は本種の材採集個体を提供して頂き,カミキリムシの研究者である槇原 寛氏に献名し Neoapenesia makiharai とさせて頂きました.


PDFデータの公開は出来ませんが,メールでの配布は可能です.アドレスを送っていただければ添付致します.
If you are interested in this paper, please let me know your email address .
I send you the PDF data.

wriggle00●gmail.com


[PR]
# by wriggle00 | 2014-07-24 20:38 | Parasitoids

オニホソコバネカミキリ

7月5日

美しい桑畑には精霊が宿る.

b0218371_20271711.jpg
b0218371_20254402.jpg
オニホソコバネカミキリ
Necydalis (Necydalis) gigantea gigantea
Kano, 1933


以下,室内撮影.
b0218371_20161252.jpg
b0218371_20161276.jpg
b0218371_20161245.jpg
b0218371_20161211.jpg
b0218371_20161191.jpg
b0218371_20161255.jpg
b0218371_20161159.jpg
b0218371_21031482.jpg

[PR]
# by wriggle00 | 2014-07-07 20:57 | Cerambycidae

砂の化身

5月24日

仕事終わりに河川敷へ.
時刻は22時.翌日も仕事が控えているのだが,それでも捕りたい虫があった.

ゴミムシに興味がある者なら誰もが憧れる種だと思う.

過去にもこの虫に出会ったことはあるのだが,ダムの外灯に飛来した個体を得たのみだったので,活動期の個体をルッキングで得たいと思っていた.そんな時,後輩のM尾からこの種が大量に捕れる河川敷を発見したと連絡が入ったのだ.これは身を削ってでも行くしかない.

全国的にも絶滅が危ぶまれている種なので,ポイント情報の一切を非公開とする.

非常に綺麗な水質の河川に生息していると言われているが,このポイントにおける他の生物相構成は大河川の中流域といったところ.魚類ではカワムツ,アブラハヤ,トウヨシノボリ,ヤマトシマドジョウが見られ,カジカガエルが沢山いる感じ.私自身はヤマメやイワナなどがいる上流域の虫とばかり思っていたので意外であった.
b0218371_18401562.jpg
アオゴミムシ Chlaenius pallipes Gebler, 1823

ルッキングを開始すると,ゴミムシの個体数の多さに驚いた.アオゴミ,ヒメキベリ,ノグチアオが優占種であったが,クロヒゲアオやキベリアオ,ミズギワゴミムシの類も非常に多い.
b0218371_18402493.jpg
セアカヒラタゴミムシ  Dolichus halensis Schaller, 1783

b0218371_18404069.jpg
オオフタモンミズギワゴミムシ Bembidion bandotaro Morita, 1991
b0218371_18403224.jpg
ウスイロコミズギワゴミムシ Paratachys pallescens Bates, 1873
b0218371_19462651.jpg
キベリアオゴミムシ Chlaenius circumductus Morawitz, 1862

この日は気温が低く,ゴミムシの動きも活発とは言えない.目的の虫は熱帯に広く分布しているので,気温が高くないと活動できないのかもしれない.しかし,その直後・・・

他のゴミムシの3倍以上の速度で歩行する虫が草の影に隠れるのを目撃.ヘッドライトの出力を弱めてその箇所を照らすと・・・・
b0218371_18410642.jpg
b0218371_18411560.jpg
カワラゴミムシ Omophron aequalis Morawitz,1863

初めて生息環境で見た感想は,とにかく素早い.一旦走り出してしまうと暗闇の中では再発見が困難なほど.本種が砂上に出てきたと思われる坑道が多数確認できたことから,かなりの個体数が生息しているようだ.
b0218371_18412156.jpg
b0218371_19565960.jpg
個体によって斑紋は様々.♀個体の方が明るい色をしていることが多かった.
b0218371_18413689.jpg
その姿はまさに砂の化身.


トータルで2時間弱しかポイントに居れなかったが,満足できる個体数を確保できた.このポイントが開発されないことを心から願っている.

[PR]
# by wriggle00 | 2014-05-26 20:06 | Carabidae