蠢蝦螽蟷昆蟲記

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伊豆半島黒化型姫蝸牛被採集記

2月3日
 F沢達にクロカタビロ掘りに誘われたが,社会人になる前に掘っておきたかったマイマイが多数残っているので,そちらを優先して行ってきた.
 テストの憂さ晴らしとして,今回は伊豆半島の通称「イズマイマイカブリ」と呼ばれている個体群を殲滅しに向かう.ボウソウマイマイ,モンローマイマイの様に関東地方の半島部分に生息するヒメマイマイカブリは黒化する傾向があり,体形もよりホンマイマイカブリに近づき,大型の個体が多いことが特徴だ.富士産の黒化したマイマイは採集済みであったが,伊豆の個体は持っていなかったので絶対に抑えたかったのだ.ポイントは適当に勘で選定.
 前日から3月下旬並みの気温で半袖一枚でも過ごせる位の陽気であった.ヒートテックを着てきたのは本当に間違いであった.
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到着!ここを超えればマイマイに会える!!
 厚木から二時間半ほどかかったのだが武者震いが止まらなかった.電車を降りた瞬間.ポイントに走る.伊豆には大規模な河川敷を有する河川は少ないが,規模が小さくてもマイマイカブリは居るので通常の河川での採集と大きな差は無い.まず最初に赤腐れした材が転がっていたので,ピッケルで一撃を喰らわす.眩い蛍光イエローの2対の紋が姿を現した.
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オオヨツボシゴミムシ Dischissus mirandus Bates, 1873.
幸先が良すぎる.一掘り目でオオヨツを出したのは初めてだった.
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ヨツボシテントウダマシ Ancylopus pictus asiaticus Strohecker, 1972.
 こいつらも一緒に集団越冬していた.ヨツボシ同士馬が合うのだろうか.

 オオヨツはもはや河川敷の定番だが.捕れると士気が非常に上がる虫だ.気を良くしてイズマイマイの討伐を再開.ヒラタクワガタの残骸が沢山詰まった倒木があったがクワガタなどどうでもいいので捨て置く.すぐ隣のエノキのフカフカな倒木を何気なく「ボフッ」とやると,漆黒のエリトラがエリチラしていた.
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キタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタ~!
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ヒメマイマイカブリ(イズマイマイ) Damaster blaptoides oxuroides Schaum, 1862.
 
 うっほぉ~黒い黒い!最高にかっこいい.脳汁が出てしまいそう.この倒木からはもう一頭得られた.引き続き木を探して削るが,先ほどの個体から追加を得られずかなり歩いてしまった.崖も倒木も少なくおまけに河川敷もほぼ無いため,一端昼食をとりながら休憩.
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富士山がかなり綺麗に見えた
 景色を見ながらの食事は非常に美味い.おまけに春の陽気で気持ちいい.まったり飯を食べるのもいいなあ・・・とふと対岸を見ると大規模な崖があるではないか!・・・この瞬間に昼食は終了.丁度近くに橋があったので助かった.
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これがその崖.マイマイの為に用意されたような崖ではないか!
 予想通り,一撃するとぽろっとアオオサが.2掘り目であっさりマイマイが出現.す・・・素晴らしい物件だ!
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デカイッ!この個体は48mmだった.50mmに近くなると迫力が違う.
 この崖は凄かった.30cm置きにマイマイが入っている状況だった.20exsを追加した所で採集終了とした.同崖からはヨツボシゴミムシ,オオヨツボシゴミムシ,ノグチアオゴミムシ,アオゴミムシが得られた.採集時間はトータルで3時間程だったがかなり満足のいく採集であった.
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このポイントの色彩は全てが黒色個体.想像以上の黒率.
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一部を並べてみた.大型甲虫の独特な香りがたまらん
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オオヨツボシも室内撮影.やっぱりかっこいい
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マイマイカブリは奇形個体が良く出る.イズマイマイの触角異常個体.左触角の先端が二又に分岐している.
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by wriggle00 | 2013-02-04 20:50 | Carabidae

ゴミムシ写真

美麗種2種をディフューザーを着けて撮り直し.
生態写真風に苔を敷いた.
※クリックで拡大されます.

オオサカアオゴミムシ
Chlaenius (Callistoides) pericallus Redtenbacher,1867.

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ツヤキベリアオゴミムシ
Chlaenius spoliatus motschulskyi Andrewes, 1927.
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美しすぎる.
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by wriggle00 | 2013-01-21 17:29 | Carabidae

池沼の激戦(前編)

1月19日
 テストと卒論提出日まで2週間を切った.アホな私もそろそろ危機感を覚える時期になった.普通の学生ならこんな時期にオサ掘りなんぞに出かける余裕はないはずなのだが,甘い誘惑を断ち切れなかった糞野郎が1名ほど存在する.
 さて,今回は昆研OB社会人虫屋の3名(S藤さん, Y口,M岡)で湿地帯のゴミムシをしばこうということになった.早朝に集合し,狙いのポイントに向かう.一応狙いはオオサカアオ.
私の中ではオオサカアオよりも欲しいゴミムシが頭にあったので,両種をいっぺんに倒せるようなポイントを選定した.
 まず1ヵ所目,沼を中心に水田が広がっているポイント.オオサカアオは水田または湿地に面した硬い粘土質の崖を好む.水田近くの崖はサラサラしていて不適切だった.沼の中へ入り,泥が堆積し,ひびが入ったような部分を掘るとミイデラゴミムシマンションが出現.ミイデラマンションはオオサカアオが一緒に入っている可能性があるため慎重に掘削を進めると,予想通りオオサカアオが得られた.同様の環境でコキベリアオゴミムシ,ヒメキベリアオゴミムシ,アトワアオゴミムシなども得られる.
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1ヵ所目の沼.
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オオサカアオゴミムシ Chlaenius pericallus
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崖からはエサキオサムシも得られた

 1ヵ所目では私だけしか捕れず,個体数もあまり多くなかったので次のポイントに移動した.そのポイントも1ヵ所目と同様に沼であるが,規模が大きくアシ原,草原,森林と,多くの環境要素が盛り込まれたようなポイントである.
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森林部ではオオゴミムシやルイスオオゴミムシ,アカオサ(モドキ)が得られた
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オオゴミムシ Lesticus magnus
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ルイスオオゴミムシ Trigonotoma lewisii
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アオオサムシ Carabus insulicola insulicola

 森林部を抜けると沼地が広がり水際の土や倒木などを崩す.大きなタブノキの倒木からはマイマイカブリ(ボウソウマイマイ)が得られた.
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ボウソウマイマイ Damaster blaptoides oxuroides 大型で黒々している.非常にかっこいい.尾端の発達は悪いものの,全体的にホンマイマイに近い体系をしている.関東のヒメマイマイと比べても大分大きい.
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渋い光沢.

 ボウソウマイマイが捕れた時点で日が傾き始めていたので,また移動することに.
後編へ続く.
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by wriggle00 | 2013-01-20 10:17 | Carabidae

池沼の激戦(後編)

 1月19日
 ボウソウマイマイを手にした一行だったが,肝心のゴミムシの種数が一向に上がらず焦っていた.2ヵ所目の沼も外し,最後のポイントへ向かう.この沼は2か所目の沼よりも水質が良好で,隣接した草原には野焼きをした跡があった.皆無言で水際の足場に取り付き,掘り始める.私はふと見渡すとアシ原があるのを見つけ,その近くにあった崖に本陣を構える.
 一掘り目でミイデラゴミムシ,コキベリアオゴミムシ,コガシラアオゴミムシのマンションが出てきた.掘り出されたゴミムシ達は水面に落ちてもがいている.
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ミイデラゴミムシ Pheropsophus jessoensis
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コキベリアオゴミムシ Chlaenius circumdatus
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コガシラアオゴミムシ Chlaenius variicornis

 この様子から,崩した泥を水中に皆落とすという方法をとることに.そうすれば泥の中から勝手にゴミムシが浮いてくるのだ.湿地生のゴミムシの体はかなり水を弾くため泥に塗れたりはしないので見つけやすいのである.この方法でアトワアオゴミムシ,フタホシスジバネゴミムシ,オオホソクビゴミムシ,セスジヒラタゴミムシ,アオヘリホソゴミムシなどが採集できた.しかし,肝心のオオサカアオが出ない.ここまでリーチがかかっているのに上位種が出てこないとは・・・
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アトワアオゴミムシ Chlaenius virgulifer
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フタホシスジバネゴミムシ Planetes puncticeps
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オオホソクビゴミムシ Brachinus scotomedes
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セスジヒラタゴミムシ Agonum daimio
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アオヘリホソゴミムシ Drypta japonica

 崖の上部を掘っていてもなかなかオオサカアオは得られない.掘る場所が無くなったので,今まで足場として使っていた崖というより水面に接した泥の塊のような所を掘ってみた.同じようにコキベリやヒメキベリが水面に落ちていく.またこいつらか・・・と崖の上部で少しタバコでも吸うかと腰かけ,一服を始めた.しばらく水面でもがいているゴミムシを見ていると,まさかのゴミムシが浮かんでいたのだ.

 コキベリにしてはでかい・・・

 オオキベリにしては小さい・・・

 んで,ツヤツヤ・・・・・・

ッッッッッッッッッ!!!

エエエエエエェェェェ(((*゚Д゚*)))ェェェェエエエエエエ

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ツヤキベリアオゴミムシ Chlaenius spoliatus motschulskyi Andrewes,1927
 まさか!!まさかツヤキベリがいるとは!!!!オサ掘りを始めてした時から憧れの虫だったあのツヤキベリがまさに目の前で溺れかけている!!(私のせいだが)急いで救出し,VIPルームにご招待.生かして持ち帰り,亜硫酸で〆るためだ.
その後全員で18頭を追加することができた.
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赤と緑の構造色が美しい.角度によって色が変わる
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コキベリと比べても風格も気品もケタ違い!
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湿地生ゴミムシの夢のコラボ

 やはりツヤキベリはアシ原が絶対条件のようだ,アシが生えていても水質が悪かったりすると生息していない印象を受けた.捕れた沼はかなり広かったが,時間の関係で2~3mの範囲でしか採集することはできなかったが,環境を残すためにも「腹八分目」は大切だと思う.

 今回は本当に大満足の採集であった.やはり同年代のメンバーでの採集が一番楽しい事を実感.帰りに横浜駅近くで中華料理を食しながら祝杯をあげ,帰路についた.

沼地の神様,本当にありがとうございました.
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by wriggle00 | 2013-01-19 21:07 | Cerambycidae

好蟻性という魅力

 社会性昆虫であるアリ類に依存する好蟻性昆虫はユニークな生態,形態のものが多く非常に面白い.好蟻性昆虫は様々な分類群で存在するが,アトキリゴミムシにも好蟻性と言われている種が存在する.
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アリスアトキリゴミムシ Lachnoderma asperum Bates,1883

 先月,神奈川県某所にて採集.アリの種は定かではないが,アリの巣の入り口から出てきたところを捕獲.カワラケアリと共生するという.前々から憧れていた昆虫だったので,採集時は雄叫びをあげてしまった.ちなみに彼らの出す臭いは他のアトキリゴミムシと変わらなかった.少し残念.
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by wriggle00 | 2012-07-10 10:23 | Carabidae

GW

 明日からTsujiusの採集に行ってきます.天気が心配ですが雰囲気を味わえればそれで満足な場所です.韮崎と勝沼方面もオマケで行く予定.

〔写真:与那国島〕
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ミズモグリゴミムシ Hololeius ceylanicus

 与那国で出会ったゴミムシの中で一際異彩を放つ種.半水中生活も可能で,水草をつたって水中に潜っていく生態を観察する事が出来た.沼の浮島で得られたのもうなずける.ブロンズクビナガゴミムシと共にタモ網での水面スウィーピングで得られた.
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by wriggle00 | 2012-05-01 20:58 | Carabidae

続・新年オサ掘り

1月2日
前回の採集は手鍬の破壊によって呆気なく幕を閉じたので,改めて那珂川へ出撃.
今回はゴミムシをメインに掘ろうと思う.
気温は-6℃.風が体に突き刺さってくるが,日差しが強いのが幸いして体感的には暑いくらいであった.

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by wriggle00 | 2012-01-12 15:23 | Carabidae

暴走半島

土曜日はオサ掘り(ゴミムシメイン)に千葉県房総半島へ赴いた.メンバーはS田(外道),上森,藤澤,山本.
行きの道中,ICを間違えてアクアラインに入るのを手こずってしまったが,10時には目的の水田へ到着した.慌ただしかったので,海ほたるで一服する余裕もなかった.

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by wriggle00 | 2011-11-27 15:50 | Carabidae

相模川集中工事

気晴らしも兼ねて11月18日は相模川へと向かった.
結果から言うと,さほど良い環境とは言えず,捕れた歩行虫もいまいちであった.
ただ,楽しめたので良しとしよう.
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地形改良中・・・
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倒木からマイマイを発掘
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掘りだされたマイマイカブリ
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カワチマルクビゴミムシ Nebria lewisi 河原を代表するゴミムシである.

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by wriggle00 | 2011-11-18 12:09 | Carabidae

発掘

土曜日は茨城県某所へオサ掘りへ行ってきた.
オサ掘りと言っても私はゴミムシが目的なのだが・・・
同行者は関東さん,藤澤,山本の三名である.
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11月だというのに非常に暑い


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by wriggle00 | 2011-11-14 14:16 | Carabidae