蠢蝦螽蟷昆蟲記

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Debut work

論文が出ました.
学生時代の成果の集大成となるものです.

New species of Neoapenesia (Hymenoptera: Bethylidae) from Japan, with special remarks on female morphology and bionomics

材採集により得られたアリガタバチの1新種の記載,
生体情報に乏しいPristocerinaeの生態情報も含みます.
この寄生蜂はカミキリムシをホストとし,南西諸島に広く分布していることが分かりました.

論文を仕上げるにあたって筆者の未採集地サンプルの提供をいただいた槇原様,論文の校閲・指導をいただいた三田様,寺山様には感謝の言葉もありません.カミキリ屋だからこそ寄生蜂の魅力に引き込まれたのだと思う.アリガタバチだけではなく穿材性甲虫をホストとする全ての寄生蜂に材採集は有効であると言え,そのサンプルを材箱の中で腐らせることは非常に勿体ない.


種小名は本種の材採集個体を提供して頂き,カミキリムシの研究者である槇原 寛氏に献名し Neoapenesia makiharai とさせて頂きました.


PDFデータの公開は出来ませんが,メールでの配布は可能です.アドレスを送っていただければ添付致します.
If you are interested in this paper, please let me know your email address .
I send you the PDF data.

wriggle00●gmail.com


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by wriggle00 | 2014-07-24 20:38 | Parasitoids

心躍る一品

先日,農大に立ち寄った際に良いものを見た.
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藤沢がベトナムで捕ってきたというCleptidae(セイボウモドキ科)の一種.


この仲間自体が珍品なのは言うまでもないが,セイボウモドキの一部はハバチの繭に寄生するらしい(うろ覚え).この種もそうだとしたらベトナムではハバチ自体が少ない印象があったので本種は間違いなく藤沢の家宝になるだろう(搾取の憂き目に遭わなければの話だが).


いいなぁ・・・海外いきてぇ・・・


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by wriggle00 | 2014-04-30 14:01 | Parasitoids

大隅のStephanidae

 つい先週,大隅のクロガネモチから羽化したStephanidae(ツノヤセバチ科)の一種は,菊池大先生によるとMegischus属のMegischus sp. ではないかとのこと.ご丁寧な意見を頂戴し,恐縮しております.
Information station of Parasitoid wasps(渡辺氏のサイトを引用します)

この検索表によると,Megischus属に落ちるためには
「前翅翅脈に1-SR-Mは存在する.前翅翅脈2-1Aは広く存在し,直線状」とある.
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こちらが本種の翅.

次に「後脚脛節は後脚腿節よりも明らかに長い」
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まぁ・・・長いな.

そして「ほおは通常広く暗色で,しばしば腹方が狭く明るい黄色となる」
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腹方が暗い黄色.

ちなみにMegischus属の特徴は,「メスの後脚付節は3節からなる.脚腿後節は腹面に2つの大きな歯をもつ.後体節第1背板は細長く,大抵長さは幅の5倍以上.」
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この個体は♀なので後脚付節は3節ある.

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後脚腿節に歯を2つ以上有する.後体節第1背板は細長い.長さは幅の5倍以上ある.

ということで菊池君の言うとおり,Megischus sp. でいいのかな?
顕微鏡の接眼レンズにカメラをくっつけて撮影したので分かりにくくてすみません
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by wriggle00 | 2013-06-03 22:43 | Parasitoids

寄生中

 今週も材の管理に追われていたが,嬉しい事があった.
恐らくSclerodermusかAllobethylusの幼虫である.カミキリ幼虫に外部寄生しているのを見るのは初めてだったのですごく感動した.
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クビアカアメイロカミキリ Pseudiphra elegans の幼虫に寄生しているアリガタバチの幼虫
カミキリの幼虫の表面に食いついているのが分かる.
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拡大写真.完全に寄生している.

楽しくなってきた.

・・・と最近は採集へあまり行けてなかったので,明日はアサカミキリをしばいてきます.
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by wriggle00 | 2012-06-22 20:10 | Parasitoids

ぴょんぴょん(跳)

 本日,材を整理していたところ,材箱の中で跳ねまわる奇妙なハチを見つけた.Megalyridaeかと思い,慌てて三田さんのもとへ走る.Megalyridaeだったらどうしようと,心拍数がかなり上がっていた.体長はちょうど10mm.産卵管が無いのでMegalyridaeの雄かと思いこんでいた.
 農博で三田さんを見つけ,お聞きしたところヤドリキバチの一種 Orussus striatus Maa, 1950であろうとのこと.西表島と中国から記録があるが,材からの採集例は恐らく無く,大変珍しい記録である.寄生蜂の中でも非常に特殊なグループで,キバチ類に寄生する.南西諸島ではキバチ自体が稀なので,本種の個体数も相当少ないものと思われる.
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触角が複眼の下から生えている.
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可愛過ぎて何枚も写真を撮ってしまった.
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動きはウンカ,ヨコバイに酷似している.動画も撮ろうと思ったが,動きが速すぎて無理だった.

 Neoapenesiaの交尾を目撃しておきながら,写真が撮影できなかった失態.コールドスプレーで連結したままの標本を得たかったのだが吹き飛んで外れてしまった.
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腹いせにガチ展足してやった
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by wriggle00 | 2012-06-13 21:30 | Parasitoids